フェムケア(Femcare)とは、主に女性のデリケートゾーンをケアするサービスや製品のことを指します。女性を意味する「feminine(フェミニン)」×お手入れを意味する「care(ケア)」の、2つの言葉をかけて作られた用語です。
フェムケアは、女性の心身のサポートにおいて重要な役割を果たします。女性の心と身体は女性ホルモンによって大きく影響されます。生理痛やPMS※によるイライラなどはもちろん、デリケートゾーンもライフステージごとに変化し、抱える悩みもさまざまです。女性の社会進出やジェンダー平等の観点からも、女性の健康をサポートする取り組みとして、フェムケアは重要視されています。
※PMS「月経前症候群」。 月経前=月経前の3~10日の間に続く精神的、身体的な症状で、月経が始まるとともに症状がおさまったり、なくなったりするものを指します。
女性がフルパフォーマンスを発揮できるのは、月に何日か知っていますか?
女性の体は、卵胞期・排卵期・黄体期・生理と、4つのサイクルで構成されており、排卵期〜生理の期間は約20日間と言われています。その期間、個人差はあるものの、多くの女性が不安定になったりイライラしたり、お腹が痛かったりとマイナートラブルを経験しています。心身ともにポジティブでいられる期間は10日ほど。女性の体は、1か月の約2/3の時間、ホルモンに振り回されているのです。
20〜40代女性では、体のことや女性特有の悩みを抱えているという人は全体の90%近く。またそれを話せる人がいない、もしくは誰に相談したら良いのか分からないという人は半数を超えている結果となりました。
例えば生理痛、“病気ではないから”という理由で、病院にも行けず、鎮痛剤などで我慢せざるを得ないのが現状です。でも、もしかしたらそれが、病気や妊娠・出産に関わるSOSなのかもしれない。女性の社会進出が増え、バリバリ働きたいという女性が多い中、それを阻む加齢による体の不調。晩婚に伴う出産年齢の高齢化と不妊問題。女性が抱える体の悩みは、とても深刻です。
そんな日本社会の状況を打開すべく、2020年、自民党の野田聖子議員を中心にフェムテック振興議員連盟が発足されました。これまでご法度だったデリケートゾーンに関する表現やプロダクト、テクノロジーを、社会に適合させていくような動きが始まったのです。
フェムケアを上手く取り入れることで、もっと自分とうまく付き合えるようになれる。フェムケアが見せてくれる世界はとっても明るく、より素敵なものです。
デリケートゾーンに関するよくあるお悩み
女性の身体は、女性ホルモンの分泌量により大きく影響します。女性ホルモンの分泌が多くバランスが崩れやすいのが20代・30代、徐々に女性ホルモンが減少していくのが40〜60代です。実はデリケートゾーンも年齢とともに変化し、ライフステージによって抱える悩みは異なってきます。
20代・30代でよくあるお悩み
性成熟期と呼ばれる20代と30代は、女性ホルモンの分泌が多く、膣内の分泌物やおりものが多いのが特徴です。また妊娠や出産を経験する女性も多く、妊娠中や産後特有の悩みが生じる場合があります。
●ニオイが気になる
20代・30代は、おりものなどの分泌物が多く、デリケートゾーンが湿っていてムレやすい状態になっています。さらに汗・皮脂・尿・生理などが加わって、デリケートゾーンのニオイが気になる方が多くいらっしゃいます。
●皮膚がたるみはじめた
妊娠や出産を経て筋肉が弱まり、さらに皮膚が伸びることで、デリケートゾーンにたるみが生じることがあります。パートナーに変化を指摘されることで、コンプレックスを持つ方もいらっしゃいます。
40代・50代・60代でよくあるお悩み
40〜50代は、徐々に女性ホルモンが減少していく年代です。また更年期後の60代では、女性ホルモン分泌がわずかとなり、デリケートゾーンを含め身体にさまざまな変化が現れます。
●膣のゆるみが気になる
40代を迎えると女性ホルモンのエストロゲンの減少によって、膣の粘膜にあるコラーゲンが減少し、子宮頸部が痩せていきます。さらに加齢による筋力の低下が膣のゆるみとなり、尿漏れの原因になります。
●若々しい印象にしたい
年齢にともなってデリケートゾーンにもたるみやしわがでてきます。女性器の自然なハリやふくらみがなくなり、アンバランスな見た目になってしまうことがあります。
フェムケアをすることで期待できる効果
産後に多い心身の不調を施術で緩和
肩こりや腰痛、肌荒れなどの身体の不調、気分的な落ち込みといった心の不調まで、産後は何かと心身の不調やトラブルに見舞われやすい時期です。出産という大きな仕事を終えた子宮をしっかりケアすることにより、心身の不調の緩和を試みる施術を行っています。
誰にでも起こり得る更年期の辛さを緩和
閉経を迎える5年前から閉経後の5年後までの約10年間を更年期と呼び、ほてりや発汗、のぼせといったホットフラッシュ、冷えや肩こりなど様々な心身の症状を訴える方が少なくありません。更年期障害はホルモンバランスの変化や性格、仕事や家庭環境も症状に影響しています。ホルモンバランスに関係する子宮を整えることで症状の緩和をお手伝いします。
生理前の辛いPMSに負けない身体に
生理が始まる10日前から3日前はホルモンバランスの変化による影響を受けて、イライラや疲れやすさ、便秘など幅広い不調に悩む方が見られます。子宮の適切なケアとリラックスできる環境をつくることで、PMS症状が起こりにくい身体に導きます。
トラブルや老化の原因になる膣の乾燥
デリケートゾーンの匂いやかゆみが気になったことはありませんか。膣にはもともと自浄作用がありますが、その作用が低下することで雑菌が繁殖しやすくなりトラブルや病気の原因となります。膣の自浄作用を低下させる原因となるのが膣の乾燥です。そこで、子宮周りを重点的にほぐして血流をアップさせる施術を行い、膣のトラブル緩和や老化の対策をサポートします。
高い美意識を保つための膣ケアに尽力
肌や身体など、表のケアに力を入れている方はたくさんいらっしゃいますが、身体の内側のケアはどうでしょうか。食事や睡眠に気を付けているという方も多いですが、膣のケアまでやっていないという方がほとんどでしょう。いつまでも美しくありたいという高い美意識を保つためにも、内側からのケアに重点を置く施術を行い、美や健康を引き出せるようにしています。